私はもともと地毛が茶髪で、つい先日髪を染めるまでは一度も染めたことがなかった。
高校の時の頭髪検査で毎回引っかかって先生に呼び出され、少々面倒な思いを度々していたくらいで、他は地毛の色が気に入っていたので染めようとは思っていなかった。
だけどインスタとかで流れてくるかわいい髪色に染める動画を見て気持ちが揺らいだ。
「わたしも緑の可愛い髪色にしたい!」
そして私は懇意にしている美容室へ足を運んだ。
実は以前から髪を染める相談をしていたが、その美容師は「sayokoさんの髪はきれいだから染めたくない!」と常々言っていた。
そこを今回だけはと無理を言って染めてもらった。
もともとパーマを好んでかけていて、完璧ツヤツヤヘアーではなかったけれど、染めるともう後戻りはできない。
だから私も、美容師さんも、意を決して染めたのだ。
ブリーチはせず、ほんのり緑がかったような仕上がりで、私は割と満足した。
だけど、その翌日からあった人達に誰一人としてその変化に気づいてもらえなかった。
染め損だ。
おそらく、元の髪色がそもそも明るめの茶色で、違いが鮮明に出なかったのだと思う。
明るい場所で、染めていない部分と比べてやっとわかるくらいだった(今回は全体を染めず、インナーカラーを入れただけだった)。
気づいてもらえず寂しかった私は、一か月後にまた美容室を訪れ、やりたくないと駄々をこねる美容師さんに頼み込んでブリーチをかけてもらった。
今のところ、また誰にも気づいてもらえていない。
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