昨晩、とても怖い夢を見た。
自分のITスキルを駆使して他人の口座から大金をせしめてしまい、警察に追われるという夢だった。
妙にリアルだったのが、自力でちゃんと犯罪を起こしてお金を得ているので、警察に追われる理由も夢の中でちゃんと把握してたこと。

システム開発の仕事をしていると、必然的にセキュリティ的な問題とぶち当たったり、顧客の情報を入手する機会があったり、脆弱なセキュリティを突破できるスキルがついたりしてしまう。
だからすごくすごく気を遣う。

こんな趣味だから、有名サイトのフィッシングサイトを作ることは朝飯前。
でもしないのは、お金そのものには何の感情もないけれど、お金を持った人間というものが、というかお金を失った人間というものがとても怖いから。
現実世界の私は、コンビニでレジ店員が多くのお釣りを渡してきただけで指摘してしまうくらいお金に対してはシビアで小心者だから、能動的に自分のスキルを駆使して大金をだまし取るなんてとんでもないことは多分恐怖心や良心の呵責で出来ない。

だから昨晩の夢は本当に怖かった。
警察に追われていたことも怖かったし、捕まった後のことを想像しても怖かったし、得てはいけないお金を手に入れてしまったことも怖かったし、能動的に他人のお金を奪った自分に対しても怖かった。

朝方その悪夢から飛び出すように目を覚ました際は、動悸が収まらずしばらく心臓を抑えるようにして浅い呼吸を繰り返した。
そして夢であることを認識しある程度落ち着いて、また眠気がやってきた際は、目をつぶって二度寝をした。
見たくもなかったのに、夢の続きを見てしまった。

そうなってしまうと、もう夢と現実の区別がだんだん曖昧になってくる。
頭ではわかっている。あれは夢の中の出来事で、現実では私は何も盗んでいないし、警察に追われてはいない。
だけどなんだか、今、とても怯えている。


怖い夢を引きずり 歩いている子ども達に 素晴らしい現実を見せる
それが私の夢 大人になったボクのユメ
Aqua Timez「エルフの涙」(作詞:太志)

これは、Aqua Timezの「エルフの涙」という曲の一節。
この曲に心を預けて、悪夢にとらわれた状態から早く脱出しようと思う。