大学四年の頃、自分の周りの人間関係がかつてないほどにごちゃごちゃしていた。
無理して素知らぬ顔して大学に通っていたけれど、自己嫌悪に押しつぶされそうだった。
まともな食事が喉を通過せず、お菓子しか摂取できない日が続いていた。

幸い、理解者がいてくれたからなんとか生きていたと思う。
悲劇のヒロインぶるわけではなかったけど、辛い時辛いと言うってのは本当に生きていくうえで大切なことなんだと学んだ。

当時の私を優しく叱ってくれたのは、Aqua Timezだった。
彼らが「生きて」という曲を発表したときは本当に衝撃だった。
今時なアップテンポの聴きやすいロックに、これでもかというほど優しく愛に溢れた歌詞が綴られていた。


 

皆自分のせいにはしないもの 皆自分を悪くは言わないもの
傷ついたことばかりで傷つけてきたことを歌にはしなかったこと

このフレーズが、当時ひどく人を傷つけ傷つけられいてた自分を叱り、抱きしめてくれた。

またラスサビの、

人の厳しさが尖った氷にしか思えずに ここまで ここまで来てしまったけど
二度と会えない人がくれたその氷は今こんなに暖かい涙になった

は私を理解し助けてくれた人たちへの感謝を思い出させてくれた。

Aqua Timezは曲で私のことを優しく叱ってくれたし、身近でそうしてくれていた人たちのことを思い出させてくれた。
びっくりするくらい、とてもベストなタイミングで、一番必要としていたタイミングで曲を発表してくれた。
人が生きていくうえでは、何かバイブルのような心の支えとなるようなものが必要なんだと思う。
私にとってそれはAqua Timezだった。
「生きて」を聴いたのは大学時代だったけど、その前からいろんな曲に支えられて頑張ってきた。
多感な思春期に彼らに出会えたことは奇跡みたいなものだと思う。

どんなに好きな曲や周りの好きな人たちに支えられていたとしても、行動するのは自分だし、行動の結果はきちんと受け入れないといけない。
結果的に沢山の人に迷惑をかけたけど、私は最悪の精神状態から抜け出して生きていくことができている。
ちゃんと前を向いて歩いていくと決めたから、一貫して行動することができた。
そして支えてくれた沢山の人に、今更だけどもう一度感謝。ありがとう。